B型肝炎訴訟弁護団代表が和解金を横領か、1・4億円不明…9000万円私的流用は認める

熊本県弁護士会は12日、全国B型肝炎訴訟熊本弁護団の代表だった内川寛弁護士(62)が、訴訟の和解金を管理する銀行口座から少なくとも約1億4150万円を引き出し、使途不明金になったと発表した。内川氏は約9000万円を私的に流用したことを認めており、弁護団は業務上横領容疑で刑事告訴を検討している。
弁護団によると、内川氏は2016年頃から23年6月にかけて、患者らが国に損害賠償を求めている「全国B型肝炎訴訟」の和解金を管理する口座から複数回にわたって出金した。使途不明金になったのは弁護団の報酬や活動費など。和解金のうち、原告に返還する分は入金のつど支払っていたという。
内川氏は11年の弁護団結成時から代表を務め、口座を事実上1人で管理していた。同訴訟の九州弁護団から昨年3月、「(熊本弁護団が負担する)送金額が少ない」と指摘があり、熊本弁護団が調査し発覚した。
内川氏は同弁護団に対し、「事務所経費や熊本地震による自宅の復旧費などに使った」と話しているという。昨年11月で代表を辞任した。

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