生活保護減額取り消し=全国14件目―鹿児島地裁

生活保護基準額の引き下げで憲法が保障する生存権が侵害されたとして、鹿児島県内の受給者30人が減額処分取り消しを求めた訴訟の判決が15日、鹿児島地裁であり、坂庭正将裁判長は引き下げを違法と判断し、処分を取り消した。賠償請求は棄却した。
同様の訴訟は全国29地裁で起こされ、判決は24件目。処分取り消しは14件目となった。
坂庭裁判長は生活保護基準の引き下げについて「物価動向を勘案した基準改定を行う必要があるのか検討すべきだった」と指摘。厚生労働相の判断過程には過誤があるとした。
判決によると、国は2013~15年、物価下落などを理由に、基準額を最大で10%引き下げた。
原告弁護団は判決後、「適切な救済措置を直ちに取ることを求める」との声明を発表した。
[時事通信社]

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