“孤立”でも「出るのは覚悟いる」自衛隊が支援物資が届けた孤立集落で…2次避難にためらう住民の声【news23】

能登半島地震の発生から15日で2週間が経過しました。孤立状態となっている地域が今も残る中、国や自治体は2次避難を強く呼びかけています。しかし、2次避難できたのは避難者全体の6%に過ぎません。住民からは避難をためらう声も相次いでいます。
能登半島地震の発生から2週間 雪の中…自衛隊が“孤立集落”へ
須賀川拓記者「1月15日午前9時です。発災からちょうど2週間なんですけれども、これから孤立集落への支援に自衛隊が入るということで、我々も帯同していきます」
地震発生から2週間。陸上自衛隊第33普通科連隊が物資を届けるため孤立する小池町へ入りました。
須賀川記者「こんにちは。こちらにお住まいなんですか?」
孤立集落に残る男性「(孤立する)小池町です。(孤立状態の)7つの部落全部に避難せいって指示が出た」
須賀川記者「避難のタイミングはいつ?」
孤立集落に残る男性「いや、まだ」
須賀川記者「(救助)ヘリが来たら避難するか?」
孤立集落に残る男性「女房がちゃんとすぐ出られるように、きのうのうちから」
須賀川記者「どなたも、けがはないか?」
孤立集落に残る男性「今のところけがはないけど、気分や体調はあまり良くない」
到着した自衛隊員が、持ってきた灯油を住民に配ります。
須賀川記者「住民の方はまだたくさんいるわけですもんね」
孤立集落に残る男性「明日かあさってのうちに、ほとんど出て行ってしまう。僕はずっとここにいるつもり。どういう状況になるか見るのに残る。いったん出たら、なかなか戻ってこられないもんね。(集落を)出るのは覚悟いるわいね」
2次避難するよう輪島市長が住民を直接説得
石川県では、今も15地区で415人が孤立しています。断水はおよそ5万5000戸に上り、1万6742人が避難所での生活を強いられています。
健康面を考えれば、生活環境が整っている別の町に2次避難した方がいい。輪島市の坂口市長は避難所を訪れ、一旦、市から離れるよう住民を直接説得しました。
輪島市坂口茂市長「水とかちょっと長引くので」
住民「結構かかる感じですか?」
輪島市坂口市長「3か月以内には何とかしたいと思っていますけど」「どうしても長引くので、病気のことを考えたら一旦(市の)外に出て、いい環境の方で」
住民「限界かなと思ってます」
輪島市坂口市長「病院も体調を崩された時、なかなか十分な対応はできない」
こちらの男性はこの取材の翌日、別の町へ2次避難するそうですが、未だに行き先が告げられていないといいます。
「(Q.どちらへ二次避難される)分からない。県の人の考えは分からん。(Q.説明がない)全くわからん。県外なんか県内なんか。『県のバスに乗ったら行き先を話します』ってわけわからん。どこか全く分からん、県外かも」

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