京葉線は朝の上り快速2本に限り継続へ…JRが異例の見直し、千葉市長「納得できない」

JR京葉線の通勤快速や快速を各駅停車に変えることを柱とした3月のダイヤ改正をめぐり、JR東日本千葉支社は15日、朝の上り快速2本に限り、運行を継続すると明らかにした。土沢壇支社長が同日、千葉市の神谷俊一市長に説明した。JR側は今回の見直し内容で、3月のダイヤ改正を実施するとしている。神谷市長は「納得できない」として、再考を求める考えを示した。
JR東は当初、午前10時~午後3時台を除いた朝と夕方以降の時間帯で通勤快速と快速を各停にする予定だった。しかし、ダイヤ改正を発表した昨年12月以降、沿線自治体の首長や経済界などから見直しを求める声があがっていた。発表後のダイヤを見直すのは、極めて異例だという。
運行が継続されるのは、外房線上総一ノ宮発と内房線君津発の上り快速2本。いずれも、午前7時半前後に東京駅に到着する列車だ。
面会は千葉市役所であり、非公開だった。両者が終了後、別々に記者団の取材に応じた。
土沢支社長は取材で、この2本は朝の混雑のピークより1時間ほど早い時間帯の運行で、見直しによる影響が比較的少ないと説明。蘇我駅より南や東の駅からの速達性、幕張新都心の利便性や速達性も考慮したという。一方で、「皆様のご要望に全てお応えしたとは思っていない」とも述べ、時期を問わず、検討を続ける考えを示した。
神谷市長は、今回の見直しについて、「市の申し入れを受け止めて検討いただいたことはありがたい」とした上で、「非常に限定的。納得できるものではない」と反発。JR側に、〈1〉市内の京葉線各駅と蘇我駅以南や以東からの通勤者の生活維持のため、通勤快速などによる速達性を維持または復元する〈2〉東京―海浜幕張駅間で快速を復元――の2点を再検討するよう申し入れたという。
神谷市長は今後、沿線自治体の首長や経済団体などと連携した要望書の提出も検討している。

京葉線のダイヤ改正が見直されたことを受け、熊谷知事は15日、記者団の取材に応じ、「本質的な解決には至っていない。さらなるダイヤの見直しが実現されるよう、JRに対して強く求めていきたい」と述べた。
見直しについては、「できる最大限の努力をいただいた」と理解を示した。一方で、「オール千葉県で声を上げ、速やかに修正をしていただけるよう努力したい」として、引き続き要望を続ける姿勢も示した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする