「国の催事やで!決まったことやで!」 吉本興業前会長・大﨑洋氏が万博延期論を一刀両断 《資材高騰も人手不足も「万博には関係ないから」》

吉本興業の前会長で、2025年大阪・関西万博催事検討会議の共同座長を務める大﨑洋氏(70)が「 週刊文春 」の直撃取材に応じ、震災復興の優先などを理由に延期を求める声も高まっている大阪万博について「決定したことだから」などと予定通り開催すべきだとの見解を示した。
大﨑氏は1978年に吉本興業に入社。無名時代のダウンタウンを見出し、2人をスターダムに押し上げた。2009年に代表取締役社長、2019年に代表取締役会長に就任。映画事業やスポーツ・マネジメント事業など新規事業を次々立ち上げ、同社を日本を代表する総合エンターテインメント企業へと成長させた。昨年6月で吉本興業の全ての役職を退き、現在は2025年大阪・関西万博催事検討会議の共同座長を務めている。
万博関連の会見前日「週刊文春」の直撃で語ったこと
その大﨑氏は1月29日、大阪・関西万博催事検討会議の会見に出席。「週刊文春」が報じた性的行為強要を巡る問題を受け、万博アンバサダーの活動も休止した松本人志(60)について「今の僕にできることは、遠くから寄り添うことだけ」との考えを述べた。この会見では、「週刊文春」の直撃取材を受けたことにも言及。「ノーコメントとしか言ってませんが」などと明かしている。
実際、「週刊文春」は会見前日の1月28日、山形市内で講演を終えた大﨑氏を直撃していた。以下はその一問一答だ。
――能登半島地震があり、万博延期論も浮上しているが。
「国の催事だし、決定したことじゃないですか。催事検討会議の座長ってのをさせて頂いていて。催事をどんな方向で出せるかっていうのの会議をさせて頂いている。色んなメーカーや、プロデューサーさんや、各国が色んなパビリオンを発表されると思うんでね。そういうところをね。夢がある。じゃあどんな夢がって議論長くなるんですけど。ちっさくてもなんか夢持てるようなね。この万博が、そのきっかけになればいいと思うんですけどね」
「国の催事やで! 決まったことやで!」
――復興の妨げになってはいけないという声も増えている。
「増えているのか、本当に増えてないのか、僕はデータ的に持ってないので分からないですけど、そういう誤解があるのは確かだと思います。ただ、資材とかは万博(で必要な分)はもう購入しているはずですし、人手のところも、自衛隊とか、色んな団体のボランティアさんも(復興支援で)頑張っておられるので。自衛隊は万博のパビリオンつくるのに関係ないでしょ。僕は万博協会の中の人間ではないので、みなし公務員でもないので、常に情報が入ってくるというわけではなく、皆さんと同じように雑誌や新聞で。ま、国が決めることだから、僕が延期だ、中止だっていうのも変な話でね」
――大﨑さんやダウンタウンの関わりなど、万博に肩入れしているようにも見える。
「肩入れというか、だって、国の催事やで! 決まったことやで! それに、参加することに、別に法律で決まってないけど、法律で決まったのと同じように、国の催事に参加すること、こんな名誉なっていうか、有難いっていうか、一国民としてそこに参加して少しでも国のための役に立ちますっていうのは何ら悪いことではない」
1月31日(水)12時配信の「 週刊文春 電子版 」および2月1日(木)発売の「週刊文春」では、大﨑氏とのより詳しい一問一答のほか、松本とのやり取りに言及した大﨑氏の講演内容、大手ゼネコン幹部らが訴える海外パビリオン建設の遅れ、維新の会の候補者を選挙で応援した吉本芸人たちの告白、吉村洋文大阪府知事が松本が司会を務める正月番組に出演した際の舞台裏など、万博開催を主導する維新の会と吉本興業との蜜月について5ページにわたって報じている。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年2月8日号)

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