春クマ捕獲、雌の上限廃止…道「絶滅するほどには達しない」と市町村の参加促す

ヒグマの市街地への出没抑制を目的に、北海道が昨年から導入している「春期管理捕獲」(2月1日~5月)について、上限約150頭としていた雌の捕獲数を今年は廃止することが分かった。市町村に積極的な捕獲を促すためで、ヒグマの管理計画の上限(5年間で約2300頭)に達しない範囲で捕獲できる。
春期管理捕獲は、残雪で足跡が追いやすい春に人里周辺でヒグマを減らす取り組みで、市町村が主体となって実施する。昨年は生息数の増減に及ぼす影響が大きいとして、雌については上限を設定した。参加した19市町村の捕獲実績は、雄を中心に20頭だった。
道は昨年の実績から、参加市町村が最多となってもクマが絶滅するほどの捕獲数には達しないと判断し、上限を廃止。捕獲のたびに道への報告を求め、管理計画上の上限に近づいた場合は、雌の捕獲を中止する。
道内のヒグマの推定頭数は約1万頭。道によると、2022年度の雌の捕獲数は300頭前後とみられ、集計中の23年度分を考慮しても、絶滅防止に向けて管理計画で定めた上限には余裕があるという。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする