元日の能登半島地震から1カ月。新潟市内のスポーツ施設などでも、いまだ復旧工事には至っていません。見た目には分からない被害の爪痕も残っています。
学童からプロ野球まで幅広い利用のある新潟市の名物球場・鳥屋野球場でも…
【記者レポート】「チケット売り場の柵が完全に斜めになっています」
野球場を管理する鳥屋野運動公園の水島裕館長によりますと、地震で球場周りに段差ができ、発災後から徐々に幅が大きくなっているほか、グラウンドでも…
【鳥屋野運動公園 水島裕館長】「内野のところは液状化していて、地震の当日はここが大きな水たまり…」
噴き出してきた水で土の部分が覆われ、また外野のフェンスや客席など、球場の至る所で大きな被害がありました。
また、スタンドからの見た目では決して分からない被害もありました。
外野の芝生は酷いデコボコに…「うあー!こんなに陥没するんですか」さらに芝生も、「踏んだ感触が…全然野球場の芝じゃない。かなりフワフワしてる」
野球場を管理する水島館長自身も、高校球児時代に鳥屋野球場でプレーをしていたそうです。
「管理者としての気持ちももちろんありますけど、自分が使ってきた過ごしてきたという青春時代の思い入れのほうが強いかもしれないですね…」
小学生や中学生などの試合で来年度の予約も埋まっていたということですが、全てがキャンセルに。まだ復旧のめども立っていません。
【鳥屋野運動公園 水島裕館長】「もし、この地震の被害をもってこの球場の歴史に幕を閉じることになってしまうのであれば、管理者としてというよりも、鳥屋野球場が大好きな1人の人間として、やっぱり寂しい」
野球場に隣接する鳥屋野運動公園球技場でも、一見しただけでは分かりませんが、地面が盛り上がったり下がったりする箇所が多々あり、使用は不可能だということです。
また「西海岸公園市営プール」でも、能登半島地震の爪痕は深刻です。地震の影響で天井は破れ、水の深さを変更する可動床も故障。
【西海岸公園市営プール 堀順一館長】「休館が3カ月になるのか4カ月になるのか…、まだわからない状態」
老若男女問わず利用者が訪れて冬の時期でも賑わう施設なのですが、今は休館を余儀なくされ、今のところ再開の目途はたっていません。
「いつも利用してくださってるお客さんには申し訳なく思ってますし、お客さんが誰もいない日が一カ月も続くと非常に寂しいというか、施設自体が死んでるっていうかね…」
施設には業者の点検が2月末に入る予定だということで、夏までの再開を目指しているということです。