岸田文雄首相は5日の衆院予算委員会で、自民党の派閥裏金事件をめぐり、自民議員に対して2日から続けている聞き取り調査についえ、「可能な限り今週中をめどに作業を終える」と述べた。
「その後、外部の第三者による取りまとめを予定している」とも述べ、第三者も入った上でのとりまとめを行う考えを示した。
ただ調査は森山裕総務会長や、かつて「政治とカネ」が指摘された小渕優子選対委員長ら党幹部が行っており、野党などから調査内容の「正当性」をめぐって批判が出ている。
一方、首相は党所属のすべての議員を対象として、政治資金報告書への不記載の有無について確認するアンケートについて「今週中に行い、来週早々にはとりまとめることを予定している」と述べた。
野党側は早急で具体的な対応を求めてきたが、自民党内からも調査が当初より遅れているとの指摘も出ている。
また、この日野党側に示された自民党安倍派、二階派で政治資金収支報告書の訂正をした議員のリストも、野党側が求めた過去5年分ではなく、2020年~2022年分の3年分。リストに書かれたのは支出を受けた議員の名前と金額、団体の代表者名だけで、野党側は支出の内容や日付などの具体的な記載がなく不十分だと反発。予算委員会の開会が約1時間遅れ、予算案の本格的審議初日から国会が混乱する事態となっている。