岸田首相は3月20日にも韓国を訪問し、 尹錫悦 大統領と会談する方向で検討に入った。滞在中に韓国政府が主催する「民主主義サミット」に出席する案も出ている。
複数の日本政府関係者が明らかにした。日韓首脳が互いの国を行き来する「シャトル外交」の一環で、実現すれば昨年5月以来の訪韓となる。韓国では今年4月の総選挙を前に日本の歴史問題を争点化する動きもあることから、韓国国内の政治情勢を踏まえて最終的に判断する。
首脳会談では、北朝鮮の核・ミサイル問題が議題となる見通しだ。韓国政府が取り組む元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)訴訟問題を巡る解決策の履行状況も確認するとみられる。
民主主義サミットは民主主義国家の首脳をオンライン形式で招待するもので、3月中旬に開く。首相は尹氏とともに対面参加することを検討しており、価値観を共有する日韓両国が法の支配の重要性を再確認し、力による現状変更を許さない姿勢を発信する機会としたい考えだ。
3月20日は米大リーグの大谷翔平選手が所属するドジャースの開幕戦がソウルで行われる予定で、両首脳がそろって観戦する計画も浮上している。