「頂き女子りりちゃん」を名乗り、詐欺などの罪に問われている渡辺真衣被告。まるで別人のような姿で16日、裁判に出廷しましたが、1億円以上をだまし取るため、あらゆるウソを重ねていたとみられることが明らかになりました。
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白っぽいスエットに、マスク。無造作に黒い髪を束ね、法廷に姿を見せたのは、自ら“頂き女子りりちゃん”と名乗る、渡辺真衣被告(25)。恋愛感情を利用して、ターゲットにした数十人の“おぢ”から、言葉巧みに約3億円をだまし取ったとみられています。
16日、50代男性2人から合わせておよそ1億1700万円をだまし取ったとされる事件で、裁判が開かれました。起訴内容について裁判長から「何か違っているところはありますか?」と聞かれると、高めの声で「ありません」と認めました。
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渡辺被告は、どのように1億円を超える大金をだまし取ったというのか。
「また夜の仕事しなきゃいけない」
「闇金から連絡きた」
冒頭陳述で検察側は「渡辺被告が男性に、こうした不安を抱かせるかのような発言をしていた」と指摘。さらに、あらゆるウソを重ねていたといいます。
ウソ1
「滞納した家賃を支払う必要がある」
このようなウソで、65万円を入金させると…。
ウソ2
「知人への借金の返済に充てるお金が必要」
20万円を追加で振り込ませたといいます。
ウソ3
「知人にけがをさせ、金銭を支払う必要がある」
男性に35万円を入金させ…。
ウソ4
「カードローンの返済に充てるお金を貸してほしい」
その約1週間後、さらに、1110万円を入金させたといいます。
ウソはエスカレートしていきます。
ウソ5
「親と縁を切りたい。親への手切れ金の支払いに充てる金を貸してほしい」
このウソで2120万円を振り込ませたといいます。
ウソ6
「アパレル会社を設立した際に複数の知人から借金した」
4000万円以上を振り込ませたことも。
ウソ7と8
「知人への返済に充てる金を貸してほしい」
大きく8つのウソで、1億円を超える金をだまし取ったといいます。渡辺被告の動機について検察側は「のめり込んだホストにつぎ込むため金をだまし取っていた」などと指摘しました。
裁判中、終始、淡々とした様子だった渡辺被告。閉廷すると、深々と頭を下げました。次の裁判は来月15日に行われ結審する予定です。
(2月16日放送『news zero』より)