自民党は20日、派閥の政治資金規正法違反事件を受けた衆院政治倫理審査会(政倫審)に関し、安倍派座長を務めた塩谷立・元文部科学相と二階派事務総長だった武田良太・元総務相が出席する意向だと立憲民主党に伝えた。立民の安住淳国会対策委員長が記者団に明らかにした。安住氏は「さっそく手続きを取る」としており、政倫審が開催される見通しとなった。
野党は、政治資金収支報告書に不記載のある両派の衆院議員51人全員の出席を求めている。安住氏によると、自民は塩谷、武田両氏以外について「出欠の返事がない」と回答した。立民、日本維新の会、共産、国民民主4党は同日、「2人では不十分」との認識で一致し、安倍派中枢だった「5人衆」や二階俊博・元幹事長らの出席を引き続き要求することを確認した。
一方、自民党は20日、2024年度予算案の審議を巡り、採決の前提となる中央公聴会の27日実施を提案したが、野党側は政倫審対応が不十分だとして拒否した。