大阪府警が令和5年に懲戒処分にした警察官は前年より1人増の19人だったことが22日、産経新聞の情報公開請求で分かった。訓戒や注意を含む処分者は前年比50人増の計250人で、過去5年で最多。うち、セクハラやパワハラ関係の処分は93人で前年より37人増えた。府警は「ハラスメント対策が進み、被害者が声を上げやすくなった点もある」としている。
府警によると、懲戒処分のうち9件は未公表。このうち、本部の鉄道警察隊で勤務していた男性巡査(26)=処分当時=は4年9月~5年4月、許可を得ず女性向けの派遣型風俗店で勤務し、約240万円の報酬を得ていたとして減給10分の1(1カ月)の処分を受けた。男性は「転職を考えていて、金をためようとした」と説明。処分後に依願退職した。
このほか、警察署に勤務していた男性巡査部長(47)は4年5月~5年1月、執務中に署内で女性職員2人の尻や腰を触るなどして戒告処分。平野署の男性巡査(19)=同=は5年4~5月、府警の女性寮に複数回侵入し、下着などを盗んだとして減給10分の1(6カ月)の処分を受け、依願退職した。男性は家裁送致され、保護観察処分となった。