札幌市北区で25日、コンビニエンスストアの店員が男に刃物で刺され3人が死傷した事件で、逮捕された男が「3人に恨みがあったわけではない。申し訳ないと思っている」という趣旨の供述をしていることが新たに分かりました。
25日午前7時前、札幌市北区の住宅街に緊張が走りました。
警棒を持った複数の警察官に囲まれ、一人の男が取り押さえられています。
手には犯行に使われたとみられる刃物が握りしめられています。
殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された、札幌市北区の無職・宮西浩隆容疑者です。
別のカメラには、サイレンを鳴らした救急車が次々と現場に到着する様子がー
けが人を搬送する様子も映っていました。
宮西容疑者は25日午前6時45分ごろ、札幌市北区のコンビニエンスストアで、60歳の男性店員を刃物で刺し、殺害しようとした疑いがもたれています。
宮西容疑者は店の中にいた60歳の男性店員と58歳の女性店員、札幌市北区の大橋恵介さん40歳を次々と襲い、3人は病院に搬送されましたが、大橋さんの死亡が確認されました。
死因は刃物で刺されたり切られたりしたことによる出血性ショックでした。
(百瀬記者)「宮西容疑者は店内で次々と店員を襲ったあと、店の外に逃げた店員も追いかけていったということです」
警察やコンビニの運営会社によりますと、当時店内にはレジに1人、キッチンに2人、バックヤードに2人の従業員がいました。
コンビニにやってきた宮西容疑者は少し店内を歩いた後、レジにいた60歳の男性店員に襲いかかったといいます。
バックヤードにいた2人が異変に気がつき店内に出てきたところ、中央付近で58歳の女性店員が刺されました。
大橋さんはバックヤードに逃げましたが、宮西容疑者は執拗に追いかけ、刃物で刺したといいます。
さらに、宮西容疑者は外に逃げた60歳の男性店員を追いかけ、その後、駆け付けた警察に取り押さえられました。
コンビニの運営会社によりますと、当時店舗内には社員3人と店舗従業員2人が勤務していて、25日は弁当の注文が通常より多く入っていたため、人数を増やして対応していたといいます。
これまでに店舗と宮西容疑者の間にトラブルは確認されていないということです。
死亡した大橋さんは応援で現場店舗に来ていて、運営会社は「亡くなった社員のご冥福をお祈りすると共に、ご遺族の方へ心よりお悔やみ申し上げます。また、2名の従業員の早い回復を願っております」とコメントしています。
警察によりますと、現場からは複数の刃物が押収されていて、宮西容疑者は「殺そうとしたことは間違いありません」と容疑を認めています。
また、「3人に恨みがあったわけではない。申し訳ないと思っている」という趣旨の供述をしているということです。
警察は、宮西容疑者に強い殺意があったとみて、動機などについて慎重に調べています。