東日本大震災で犠牲の47人、いまだ身元分からず…岩手県警が相談会「一日でも早く遺族の元に」

東日本大震災で犠牲になった身元不明者の特定に向けた相談会が10日、岩手県陸前高田市の高田幹部交番で開かれた。
相談会は県警が2014年から沿岸部を中心に県内各地で開催し、今回で64回目。いまだ47人の遺体の身元が判明しておらず、県警が身体的特徴や着衣の詳細をホームページで公開するなどして、情報提供を呼びかけている。
会場では、県警本部や大船渡署の捜査員らが対応に当たり、訪れた家族から身元不明者の身長や手術痕などの情報を丁寧に聞き取った。
陸前高田市内に住んでいた父親の行方が分からないという女性は、「歩けない人を先に避難させ、家に戻った時に津波が来たらしい。時間はかかっても、見つかるまでは待っていたい」と切実な思いを語った。捜査1課の伊藤育夫・検視官室長は「一日でも早く遺族の元に返したい。相談は各署でいつでも受け付けている」と呼びかけた。

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