有名人の名前や写真を無断で使用した広告で、LINEに誘導した後に金をだまし取るなどの手口で、投資詐欺が急増しています。大阪府の吉村洋文知事の名前でのSNS投稿もあり、吉村知事は注意喚起しています。 アイコンが森永卓郎さんのLINEアカウント「Mrモリタク」に接触しました。「森永卓郎さん本人のアカウントですか?」という質問に対して「はい」と返信があり、グループLINEに誘導されました。そこでは森永さんを名乗る人物から音声メッセージが送られてきました。 (森永卓郎さんのフェイク音声)「みなさんこんばんは。たくさんの新しい参加者がいますね。これから私はグループでみなさんの投資スキルを指導します」 声は似ていますが少しカタコトな日本語です。メッセージ上で本人であることの証明を求めると…。 (森永卓郎さんのフェイク音声)「なぜそんなことを聞くのですか?森永卓郎本人です」 送られてきた免許証には都心の一等地・代官山に建つ高層マンションの住所が記載されていました。これらは全て偽の情報です。 闘病中の父・卓郎さんに代わり話をしてくれた経済アナリストの森永康平さん。自身のものも含めて偽広告で被害を受けたという人から毎日連絡がくるといいます。 (経済アナリスト 森永康平さん)「声質だけでみたら僕が聞いても父親だって思うぐらい完璧。私のところにくる被害額だけで累計2億ほどの被害額。父親のところは5億ぐらい」 フェイク音声を使う手口は池上彰さんの偽アカウントでも。 (池上彰さんのフェイク音声)「私にどのように証明してほしいですか?この要求には、結構失礼だと思います」 去年1年間のSNSを使った投資詐欺の被害額は約277億9000万円。500万円以下が最も多いものの、5000万円以上の被害も91件あったということです。 大阪府の吉村洋文知事もX(旧Twitter)上で自身の偽アカウントによる詐欺への呼びかけに注意を呼びかけています。 (大阪府 吉村洋文知事)「これによって詐欺の被害を受ける人があってはいけないという思いから私自身も発信しました。警察に具体的に相談もしました」