11時1分12秒に発射再チャレンジ、民間ロケット「カイロス」 政府の小型衛星搭載

宇宙事業会社スペースワンの小型固体燃料ロケット「カイロス」初号機打ち上げが13日午前11時1分12秒、和歌山県串本町のロケット発射場「スペースポート紀伊」で行われる。民間単独では初の人工衛星打ち上げで、当初、9日に発射予定だったが延期。再チャレンジの成否に注目が集まる。
9日は、発射予定時刻の10分前に、安全確保のために設定していた「海上警戒区域」に船舶が残っていることが分かり、区域外に移動させようとしたが時間内にできず延期となった。再チャレンジとなる13日は、警戒区域より手前に警戒船を配置して打ち上げ実施を呼びかけるほか、警戒の開始時間をはやめ、警戒船の数も増やすなどして対応するという。
カイロスは全長18メートルで、重さ約23トンと軽量。固体燃料を使うことで発射までの準備期間を短縮し、衛星の受け取りから4日で発射できる。高効率化を図るため、管制手順を自動化し、異常発生時の破壊指令も機体が自動的に判断する機能を持たせ、省人化を実現した。年間20機の打ち上げを目標にしている。
搭載されているのは、内閣衛星情報センターの「短期打上型小型衛星」を搭載で、政府の情報収集衛星を小型衛星で代替できるかを検証するための実証実験が行われる。
拡大するロケット打ち上げ市場に対し、政府は、次世代の宇宙輸送は2030年代前半に基幹ロケットを、民間を含め30機程度に拡大方針。

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