2021年、北海道旭川市で、いじめを受けていた中学2年生(当時)の女子生徒が凍死した問題をめぐり、栃木県の自称ユーチューバーの男性が投稿したウソの動画で、精神的苦痛を受けたなどとして、旭川市の兄弟らが14日、このユーチューバーの男性に約450万円の損害賠償を求めて提訴することがわかりました。
提訴するのは、当時旭川市に住んでいた21歳と19歳の兄弟とその父親の3人です。 3人は2021年、旭川市で起きた当時中学2年生の廣瀬爽彩さんがいじめに遭い凍死した問題で、栃木県の自称ユーチューバーの男性が、いじめの主導者は兄弟だという、ウソの動画をユーチューブに投稿し、精神的苦痛を受けたなどとして、合わせて451万円の損害賠償を求めています。
この問題をめぐっては、動画を投稿した男性が名誉棄損の疑いで書類送検され、去年6月、宇都宮簡易裁判所から罰金30万円の略式命令を受けていました。
爽彩さんのいじめ問題では、おととし9月、旭川市教育委員会が設置した第三者委員会が公表した最終報告書で、同じ中学校の先輩ら7人の生徒による「性的な動画の撮影と送信の強要」など、いじめがあったことを認め、凍死は自殺と認定しましたが、いじめと自殺の明確な因果関係は認めませんでした。
この最終報告を爽彩さんの遺族側が不服としたことなどを受け、旭川市の今津寛介市長は、直属の委員会を設置。 教育評論家の尾木直樹氏ら5人のメンバーが再調査をすすめています。
<第三者委員会が認定した、いじめ6項目> 1.性的な話題をくり返す、体を触る 2.深夜や未明の公園などへの呼び出し 3.飲食代をおごらせる 4.性的な画像の送信の強要 5.性的な行為の強要 6.性的なからかい ※関与したのは、同じ中学と他の中学の上級生の男女7人