新型コロナウイルスワクチン接種に関する受託業務を巡り、大手旅行会社近畿日本ツーリストが自治体に過大請求していた事件で、大阪府東大阪市から計約8億9400万円をだまし取ったとして詐欺罪に問われた同社関西法人MICE支店の元支店長森口裕被告(55)ら3人=いずれも懲戒解雇=の判決が15日、大阪地裁であり、渡部市郎裁判長は各被告にいずれも懲役3年、執行猶予5年(求刑各懲役3年)を言い渡した。
他の2人は同支店の元グループリーダー臼杵賢一(59)、元チームリーダー太田幹雄(55)両被告。
判決で渡部裁判長は、売り上げを確保するために太田被告が事件を起こし、森口、臼杵両被告は太田被告の行為を追認したと指摘。巧妙で悪質な犯行で、「不正請求を是認する会社風土があったことが少なからず影響していた」と述べた。
[時事通信社]