小林製薬、紅麹サプリ 原因成分はいまだ不明 国の研究機関にも情報提供

小林製薬(大阪市)の「紅麹(べにこうじ)」成分入りの機能性表示食品サプリメントを巡り摂取者の健康被害が相次いでいる問題で、同社は29日に開いた会見で、原料などから確認された原因物質の可能性がある「未知の成分」について「(成分の)構造がだいぶ見えてきた」としつつ、いまだ特定には至っていないとした。今後は自社だけでなく、国の研究機関に情報を提供し、国とともに解明を進めるとして詳しい言及はしなかった。「カビから生成される可能性はある」とこれまでの見方を改めて述べた。
問題のサプリは「紅麹コレステヘルプ」など。同社は紅麹原料などのデータを調査し、通常の製造工程では含まれない「未知の成分」の存在を示す分析結果が出たと、前回の22日の会見で明らかにした。成分構造は「カビ類から生成される成分と似ている」としていた。
紅麹関連食品の健康被害を巡っては、紅麹菌株が生産するカビ毒として「シトリニン」の存在が知られているが、サプリからシトリニンは検出されなかった。

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