陸上自衛隊 丘珠 駐屯地(札幌市)に所属していた元2等陸尉の男性(当時27歳)が自殺したのは上官のパワーハラスメントが原因だとして、遺族5人が国に計約2億800万円の損害賠償を求めた訴訟があり、札幌地裁(右田晃一裁判長、吉川昌寛裁判長代読)は15日、計約1億2330万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
判決などによると、第7飛行隊に配属されていた男性は、2018年11月から上官に「死ね」などの暴言を日常的に浴びせられていた。ヘリコプターによる救助訓練の担当になったことで超過勤務も強いられ、20年7月に札幌市郊外のダムで投身自殺した。
国側は事実関係について争わず、賠償額が主な争点となっていた。防衛省は「判決内容を慎重に検討し、適切に対応する」とコメントした。