社会福祉法人「和歌山県福祉事業団」は9日、運営する同県上富田町の知的障害者支援施設「南紀あけぼの園」で、30歳代の女性職員が入所者の目と口を養生テープで塞ぐなどの虐待を行っていたと発表した。女性職員は「入所者が大声を出したので、どうにかしようと思った」などと説明しているという。事業団は10日付でこの職員を懲戒解雇する。
発表では、女性職員は1月1日夜、自室にいた入所者の目と口をテープで塞ぎ、その様子をスマートフォンで撮影して画像を同僚に送信。他の複数の利用者にも顔を平手打ちしたり、部屋に押し込めたりするなど少なくとも8件の虐待を行っていた。いずれもけがはなかった。
別の職員が園長に報告して発覚した。事業団は別の職員2人についても、虐待を目撃しながら報告を怠っていたなどとして減給処分とする。