男性2人を刃物で刺し、高額なネックレスなどを奪ったとして、警視庁捜査1課は16日、強盗殺人未遂の疑いで、東京都杉並区宮前の職業不詳、伊藤龍エルヴィン容疑者(23)と、同居する弟で無職、伊藤樹(いつき)ミカイル容疑者(21)を逮捕した。
逮捕容疑は3月11日午後10時ごろ、杉並区宮前の路上でいずれも20代の男性会社員=杉並区=と男性アルバイト従業員=西東京市=を刃物で刺して殺害しようとした上、アルバイト従業員の持っていたネックレス(時価約200万円)や現金2万円などが入った財布を奪ったとしている。2人はそれぞれ背中や胸などを刺されたが、命に別条はない。
調べに対し龍エルヴィン容疑者は「ナイフで刺したが、殺害しようとはしていない」と容疑を一部否認、樹ミカイル容疑者は「けんかになったことは間違いないが、財布を盗んだとかは分からない」と供述している。
捜査1課によると、男性2人は現場で車から降りたところ、原付きバイクに2人乗りしていた両容疑者が突然近づいて「おーい」と声をかけてから襲ってきたと説明している。両者に面識はないという。捜査1課は背景にトラブルがあったとみて経緯を調べる。