特殊詐欺グループなどの資金洗浄を請け負っていたとみられる組織が摘発された事件。あの誤送金事件との関連も見えてきました。 5月21日午前、組織犯罪処罰法違反などの疑いで捜索を受けた、富山市内にある「リバトン」の関係先。警察によりますと、リバトンは詐欺グループなどから資金洗浄、いわゆるマネーロンダリングを専門に請け負っていた組織とみられています。 そして21日午前、組織のグループ会社の代表・藤井亮平容疑者(41)ら計12人が、詐欺事件の犯罪収益約200万円を架空の会社名義の口座から別の口座に送金するなどした疑いで逮捕されました。 リバトンが組織の頂点で、傘下には約500社のペーパーカンパニーが存在しています。ペーパーカンパニーはいずれも、SNSなどで闇バイトに応募した人物らに立ち上げさせた架空の会社で、それぞれが会社名義で銀行口座を開設します。リバトンはその不正に得た約4000口座を使い、特殊詐欺グループなどからマネーロンダリングを請け負っていたとみられています。 また、捜査関係者によりますと、組織の傘下には山口県阿武町で起きた給付金の誤送金事件で、田口翔被告が金を使い込んだとされるネットカジノの決済代行業者も含まれていたということです。 組織全体ではひと月あたり約100億円の入金があり、リバトン側は犯罪グループなどから数%のマージンを受け取っていたとみられていて、警察が金の流れなど実態の解明を進めています。