去年8月、大阪公立大学の研究室で保管されていた「青酸ソーダ」=シアン化ナトリウムを盗んだとして、卒業生の30歳の男が逮捕されました。
窃盗の疑いで逮捕されたのは、大阪公立大学の大学院を今年3月に卒業し、現在は製薬会社に勤めている竹林尚志容疑者(30)です。
竹林容疑者は去年8月上旬、大阪公立大学大学院の「生体機能工学研究室」で、シアン化ナトリウム(=青酸ソーダ)を盗んだ疑いが持たれています。
竹林容疑者は警察の調べに対し、「父を殺害するために大学の研究室からシアン化ナトリウムを盗んだことに間違いありません」と、容疑を認めているということです。
薬品が実際に使用された形跡はなく、父親は無事でした。
薬品の保管庫の鍵は登録された学生や教員しか使用できませんが、竹林容疑者は事件当時は在学中で、自由に利用することができたとみられます。
研究室からは青酸カリ(シアン化カリウム)と青酸ソーダ(シアン化ナトリウム)あわせて50グラムがなくなっていましたが、竹林容疑者は「スプーン2杯分のシアン化ナトリウムを家に持ち帰り、残りは研究室で捨てた」とも話しているということで、警察が事件の詳しい経緯を調べています。