盗んだ青酸ソーダは「後日、研究室で廃棄」と説明 大阪府警が裏付け捜査

大阪公立大の研究室から毒物の青酸ソーダ(シアン化ナトリウム)を盗んだとして窃盗容疑で逮捕された男が、盗んだ青酸ソーダについて「後日研究室で廃棄した」と説明していることが29日、捜査関係者への取材で分かった。ただ、研究室に男が青酸ソーダを廃棄した痕跡は現状ではみられず、大阪府警は詳しい経緯を調べている。
逮捕されたのは、今年3月に同大大学院を修了した竹林尚志(まさし)容疑者(30)=滋賀県甲賀市。府警によると、竹林容疑者は昨年8月上旬、研究室で青酸ソーダを盗んだ疑いがある。この期間に研究室の毒物保管庫の鍵が管理されていた箱を竹林容疑者が複数回開けた履歴も残っていた。
大学側によると、紛失したのはいずれも25グラム入りの青酸ソーダの瓶1本と、青酸カリ(シアン化カリウム)の瓶1本。捜査関係者によると、竹林容疑者はスプーン2杯分の青酸ソーダを袋に入れて持ち帰り、残りは研究室内で廃棄したと説明。持ち帰った青酸ソーダの袋も使用することなく、後日研究室で処分したと話しているという。
竹林容疑者の自宅から薬品は見つかっておらず、府警は竹林容疑者のスマートフォンの解析や関係先を捜索して裏付けを進めている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする