ニュースの核心 都知事選〝究極の選択〟第3の大物候補は 現時点で小池氏か蓮舫氏か…つきまとう「疑惑」「醜聞」で〝締まりのない戦い〟に

東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)が近づいてきた。現職の小池百合子知事(71)が態度を明らかにしないなか、政権批判は天下一品とされる立憲民主党の蓮舫参院議員(56)は早速、出馬会見で小池氏にかみついた。有力候補にそれぞれ「疑惑」や「醜聞」が指摘されるが、1100万人を超える有権者は何を基準に首都のリーダーを選ぶべきなのか。第3の大物候補はいるのか。内閣支持率が「危険水域」に低迷する岸田文雄首相に与える影響とは。ジャーナリストの長谷川幸洋氏は「究極の選択」といえる選挙戦に迫った。

東京の顔を選ぶ選挙は「消去法」の選択になるのだろうか。何ともゲンナリする話だが、そんな雰囲気が濃くなっている。そうだとすれば、有権者は「マイナスの少なさ」で選ぶしかない。それもまた、政治の現実である。
東京都知事選は、小池知事が3選を目指して立候補する意向を固めたとされる。立憲民主党の蓮舫氏も一足先に出馬を表明し、元航空幕僚長の田母神俊雄氏も無所属での立候補を表明した。広島県安芸高田市の石丸伸二市長も出馬を表明している。
いまのところ、20人以上が立候補の意向を表明しているが、軸となりそうなのは前出の4人で、日本維新の会も独自候補を擁立する意欲を示している。
正直言って、私はどれもこれも積極的に支持する気持ちになれない。おそらく、多くの読者もそうではないか。
小池氏には「学歴詐称疑惑」がつきまとっている。ただ、真相はどうあれ、少なくとも大学側に小池氏の卒業を否定する動機はなさそうだ。日本の政治家として都知事や閣僚など要職を歴任してきた彼女は、大学にとって有形無形の恩恵をもたらすからではないか。
■このままでは〝締まりのない戦い〟に
彼女が2016年の選挙で掲げた「7つのゼロ」公約も、「ペット殺処分ゼロ」を除いて、「待機児童ゼロ」や「都道電柱ゼロ」「残業ゼロ」など6つは未達成だ。
それでも、彼女は最有力である。都民ファーストの会や自民党、公明党が支持する見通しで、それぞれ組織票をフル動員するだろう。
対抗の本命は蓮舫氏だが、彼女も発言を二転三転させた「二重国籍」問題がくすぶっている。
蓮舫氏は1985年に日本国籍を取得したが、台湾籍を除籍しておらず「二重国籍」状態となった。国籍法で22歳までに行う「国籍の選択」も行っていなかった。2016年8月に疑惑を指摘され、同年10月に「国籍の選択」を履行した。翌17年に台湾旅券と台湾籍の離脱証明書、国籍選択を記した日本の戸籍謄本の一部を公開した。長期間、違法状態を放置して、「二重国籍」のまま参院議員や閣僚を務めていたことになる。

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