防衛省「行方不明の7人は死亡と判断」 海自ヘリ墜落事故

伊豆諸島・鳥島の東海域で4月に海上自衛隊の哨戒ヘリコプター「SH60K」2機が墜落した事故で、防衛省は11日、行方不明の隊員7人について「死亡と判断するに至った」と発表した。事故直後に死亡が確認された1人を含め、2機に搭乗していた8人全員が死亡したことになる。
海自トップの酒井良・海上幕僚長は記者会見で「優秀な技量を持った隊員を失ったことはまさに断腸の思い。現在実施中の事故調査に基づき、再発防止策を徹底していく」と述べた。
海自によると、回転翼機の事故としては1995年に神奈川県沖で発生した掃海ヘリ墜落事故と並び、過去最悪の死者数という。8人を追悼する「葬送式」は、それぞれ所属していた大村航空基地(長崎県)で22日、小松島航空基地(徳島県)で30日に行う予定。機体と遺体の捜索は引き続き取り組むとしている。
また、海自は8人について特別昇任の調整を進めている。海上幕僚監部広報室は7人の死亡について発表した直後に「1階級ずつ特別昇任した」と説明したが、その後「手続き中」と訂正した。【松浦吉剛】

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