東京都千代田区発注の工事を巡り、業者に入札情報を漏らしたとして官製談合防止法違反（入札妨害）罪に問われた元同区行政管理担当部長、吉村以津己被告（６２）の判決が１３日、東京地裁であった。中村光一裁判官は懲役１年６月、執行猶予３年（求刑懲役１年６月）を言い渡した。
中村裁判官は「吉村被告が情報の入手、提供に関して重要な役割を果たした」と指摘。一方、被告が警察に告発したことが事件の発覚と解明につながったなどとして、執行猶予が相当と判断した。
判決によると、吉村被告は２０２０年４～７月、元同区議の嶋崎秀彦被告（６４）＝公判中＝と共謀し、区発注工事５件の一般競争入札で参加業者数などを業者側に漏らした。
嶋崎被告の判決は７月１６日に予定されている。
［時事通信社］