がん手術受けた市長に辞職促した市議「2~3週間で治る病ではない」、市長「希望打ち砕かれる思い」

奈良市議会の会派・自由民主党の森田一成幹事長は12日、3月に舌がんの手術を受けた仲川げん市長に対し、10日の市議会で病気を理由に辞職を促した発言について、「一般のがん患者やその家族へのメッセージではなく、軽率で舌足らずだった」と釈明した。
森田氏は10日の代表質問で「がんは2、3週間で治るような病ではない」とし、療養優先を勧めながら「市長の職を辞することについて、熟考されたい」と発言。仲川市長が「一日も早い回復を望む患者からすれば、希望を打ち砕かれる思い。大変残念なご指摘だ」と述べる場面があった。
森田氏は12日、報道陣の取材に、会派ではなく個人の発言だとし、「お体を大事にしてくださいとの思いで、他意はない」と説明。市長への謝罪について問われると「気分を悪くしたのであれば申し訳ない」と述べるにとどめた。発言の撤回は考えていないという。
一方、自民党奈良県連の荻田義雄副会長は11日、記者会見を開き、患者家族から森田氏の発言に関する問い合わせが5件あったとし、「職を辞しなさいというのは言うべき言葉ではなかった」と陳謝していた。

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