沖縄県内で昨年12月、16歳未満の少女を誘拐して性的暴行をしたとして、不同意性交とわいせつ誘拐の罪に問われた米空軍嘉手納基地(嘉手納町など)所属の兵長、ブレノン・ワシントン被告(25)の初公判が12日、那覇地裁(佐藤哲郎裁判長)で始まった。ワシントン被告側は「(相手を)18歳と認識しており、同意の上だった」と無罪を主張した。
起訴状などによると、ワシントン被告は昨年12月24日夕、わいせつ目的で県内の公園に1人でいた面識のない少女に、「寒いから、車の中で話さない?」などと声をかけて乗用車に乗せ、基地外の自宅に連れ込んだ。その後、16歳未満と知りながら、下半身を触るなどの暴行を加えたとしている。当日は公務外だった。
沖縄県内では、この事件が発覚した今年6月25日以降、米軍人・軍属による性暴力事件が相次いで明らかになった。事件の概要が県に知らされなかったことも問題となり、政府と沖縄県警は7月5日から、非公表の米軍関係の性犯罪も県に連絡する運用に見直した。