松山市の松山城(重要文化財)の城山で12日未明に発生し、3人が行方不明となっている土砂崩れは、13日も消防隊員や警察官による捜索が続いた。
土砂崩れは12日午前3時50分頃発生。城山(標高約130メートル)の北東側斜面が幅約50メートル、高さ約100メートルにわたって崩れ、住宅やマンションに流入した。
土砂で木造住宅1棟が押しつぶされた同市緑町の現場では夜通しで捜索が行われ、13日は市消防局や愛媛県警など計約100人態勢で実施している。
愛媛県によると、行方不明となっている90歳代の男性と80歳代の女性は夫婦で、40歳代の男性は息子。水を含んだ土砂を重機で運び出し、消防隊員らがスコップで泥をかき出していた。
13日午前には現場周辺で再び降雨となった。市消防局によると、二次災害の恐れがあるため、大雨になれば活動を中断する可能性があるという。
市は午前10時現在、土砂崩れ現場を含む清水地区の1万3226世帯(2万2062人)に避難情報で最も危険度が高い「緊急安全確保」(警戒レベル5)の発令を継続。避難所には31世帯57人が身を寄せている。
近くに住む80歳代の女性は「マンションが手前にあって捜索の状況は全くわからないが、早く見つけてあげてほしい」と心配していた。