海自墜落ヘリの主要部分発見 水深5000m超、無人探査で

伊豆諸島の鳥島東方海域で4月、海上自衛隊のSH60K哨戒ヘリコプター2機が衝突して墜落し、乗員計8人が死亡した事故で、海洋研究開発機構の無人探査機「ディープ・トウ」による海底捜索の結果、機体の主要部分が見つかっていたことが20日、関係者への取材で分かった。防衛省は引き揚げの可否を検討する。
ディープ・トウはソナーやカメラを搭載し、船でえい航。水深6千メートルまで調査する能力がある。機体の主要部分は水深約5500メートルの海底に沈んでいるとみて、7月から捜索していた。
事故は4月20日深夜、対潜水艦戦訓練中に発生。1人が救助されたが死亡を確認し、行方不明の7人も死亡と判断された。海自は6月、2機が所属する徳島県の小松島航空基地と長崎県の大村航空基地でそれぞれ葬送式を行った。
海自は2機のフライトレコーダー(飛行記録装置)を基に事故調査を進め、今月9日、乗員による見張りが不十分で、互いの距離を誤認した可能性があり、衝突の瞬間まで回避操作が行われていなかったとする結果を公表した。

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