小林製薬の紅麹原料を使ったサプリをめぐる健康被害問題で、小林製薬は弁護士3人で作る「事実検証委員会」の報告書を公表しました。
報告書は、機能性表示食品の摂取者に健康被害が発生した場合、小林製薬が行政への報告基準を「因果関係が明確な場合に限る」と解釈していたことを指摘。
武見厚労大臣はこうした解釈について「一方的で、極めて遺憾」と批判しました。
紅麹サプリをめぐる健康被害問題では、1月15日に医師から小林製薬側に連絡があったにもかかわらず、公表したのは3月22日で「対応が遅い」との批判が集中しました。
事実検証委員会は22日付で報告書をまとめ、小林製薬が、機能性表示食品の摂取者に健康被害が起きた場合、行政への報告は「因果関係が明確な場合に限る」と解釈していたとしました。
小林製薬のこうした解釈に対し、武見厚労大臣は23日午後「このような一方的な解釈をされていたことは、極めて遺憾であった」と不快感を示しました。
武見大臣は「2ヵ月間も事実上、放置されたことによって実際に被害が拡大をしてしまったわけで、それを考えたら、極めて遺憾なことであったという基本的認識は、いまだ全く変わりません」と述べ、小林製薬に対し再発防止策の早急な策定と、社内のガバナンスの立て直しを要請しました。