パリ・パラリンピックのアーチェリー日本代表に選ばれた重定知佳選手からブログで名誉を傷つけられたとして、同競技の小野寺朝子選手が損害賠償を求めた訴訟の判決が６日、東京地裁であった。大久保紘季裁判官は「悪質性は相応に高い」として、重定氏に約１２０万円の支払いを命じた。
代理人弁護士によると、重定氏は控訴する方針という。
判決によると、小野寺氏のブログのコメント欄に２０２１年１月、「ルール違反してない？してるから言ってるんですけど」「悪あがきもほどほどに」と匿名の投稿があった。調査の結果、重定氏の投稿と判明した。
大久保裁判官は、ルール違反だと考えたのなら競技団体に指摘できたはずで、ブログへの投稿は公益性がないと指摘。違反も真実とは言えず、名誉毀損（きそん）に当たると認定した。その上で「匿名での投稿は卑劣というほかなく、内容も挑発的で悪質性は相応に高い」と判断した。
［時事通信社］