被害続出!財布をスリまくったフィリピン男の初公判 〝相棒〟の地下アイドルと法廷で醜い争い

男性アイドルが都内のクラブを根城に、同じフィリピン国籍の友人とスリを重ねていた事件で、窃盗罪に問われたその相棒、ブエナ・ジョシュア・セドリック・ゲバラ被告(23)の初公判が6日、東京地裁で開かれた。
渋谷のクラブでさる5月25日未明、ブエナ被告はアイドルと共謀の上、女性客のショルダーバッグから財布(時価約2万円相当)を抜き取り窃取。この起訴事実を本人は「間違いありません」と認め、弁護人も「争わない」とした。
ただ「共犯者(アイドル)との関係で、あくまで被告人は共犯者に誘われて巻き込まれたということで、受け身であった」と弁護人。主犯扱いされたアイドルは小さい会場でライブなどを行ういわゆる「メン地下(メンズ地下アイドル)」だった。事件発覚でタレント契約は解除、すでに所属グループからも脱退させられている。
そのアイドルのほうも、供述調書では「被告人(ブエナ被告)主導で犯罪を行った」としており、同郷の友達同士が罪を擦り付け合っている状況。ブエナ被告の弁護人は「供述が虚偽であり、全体に信用性に欠けている」との理由で、アイドルの供述調書の証拠採用を不同意とした。
冒頭陳述など公判資料によると、2人は昨夏ごろからクラブでスリを繰り返していた。犯行時、財布を抜き取ったのはブエナ被告で、アイドルが見張り役。その夜は「財布がなくなった」と訴え出る客が多かったため、クラブ側は出口付近で退店客のボディーチェックをしていた。
店を出ようとした2人は、順番が回ってくると逃走を図り、アイドルは逃げ切った(のちに逮捕)。ブエナ被告はその場で確保され、自身のバッグからは被害女性のものを含む財布数個が出てきた。
次回公判は9月で、もう1件の起訴事実が審理入りの予定。検察官によれば、他にも「同種の余罪がございまして捜査中」だという。「最初から被告人は反省してて、『被害者との示談を早急に進めてくれ』と言われている」と弁護人は訴え、被害者の人数が確定次第、示談交渉に入る意向。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする