「仙人の郷」を掲げる秋田県東成瀬村で滝行や座禅、断食などを体験する「仙人修行」が8月2~4日にあった。県内外から男女計19人が参加し、修行を終えた人たちに村が仙人の「認定証」を授与した。
今年は31人の応募があり、抽選で20人が選ばれた。愛知県や関東地方から参加した人もいた。最も厳しい修行が2日目の昼の滝行で、参加者は高さ約20メートルの不動滝の滝つぼに入り、気合の声を上げながら手を合わせ、精神を集中させていた。
秋田県内から参加した女性は「滝はすごい水圧で前が見えず、周囲の人の声も聞こえづらかった。打たれている時は必死だが、終えた後はすがすがしかった」と感想を語った。
村役場の裏手にある標高300メートルほどの山には「仙人山」の名がつき、そこのほこらにはかつて、仙人像が祭られていたと伝えられる。村役場の住所の地名は「仙人下」という縁もある。主催した村の観光物産協会は「来年も実施する予定で、改めて『仙人の郷』を多くの人に知ってほしい」としている。【工藤哲】