8月10日(土)9時現在、台風5号(マリア)は日本の東の海上を北上しています。明日11日(日)にかけて徐々に進路を西寄りに変え、三連休最終日となる12日(月・祝)には東北に上陸する可能性が高まっています。東北では荒天に厳重な警戒が必要です。▼台風5号 8月10日(土) 9時 中心位置 日本の東 大きさ階級 // 強さ階級 // 移動 北 15 km/h 中心気圧 985 hPa 最大風速 25 m/s (中心付近) 最大瞬間風速 35 m/s
台風最接近時は大しけとなるおそれ
台風5号は今後、進路を徐々に西寄りに変え、12日(月・祝)午前中に東北地方に上陸する予想です。上陸後は勢力を弱め、日本海で熱帯低気圧に変わる見通しになっています。台風が直撃するおそれのある東北太平洋側を中心に、大雨や暴風、高波などに厳重な警戒が必要です。東日本や東北の東の海上では、すでに波が高くなっています。今後、波はさらに高まり、うねりを伴った高波に注意が必要です。台風に近い東北沿岸部では大しけとなるおそれもあります。関東でも波が高くなることが予想されますので、三連休中の海のレジャーは控えた方が安全です。*破線で囲まれた「予報円」は、その時刻に台風・熱帯低気圧の中心が入る確率が70%の範囲を示しています。予報円が大きいことは、台風の強さや大きさを表すのではなく、不確実性(誤差)が大きいことを示しています。
太平洋高気圧が台風の進路に影響
台風5号の進路に大きな影響を与えるのは、日本のはるか東に位置する太平洋高気圧です。台風は主に上空の風によって移動します。台風の進路に影響を与える代表的な要因は強い西寄りの風であるジェット気流ですが、現在は日本列島の北側を流れているため、台風5号の動きには影響を及ぼしていません。今回は、太平洋高気圧の縁を吹く南寄りの風によって台風が北上する見通しです。日本海にも高気圧が存在しており、今後は二つの高気圧がつながる形となって台風の北上を妨げる可能性があります。高気圧の勢力が強まった場合は台風が北上できず、現状の予想よりもさらに西寄りの進路を進んで関東に接近するおそれもあります。
参考 世界各国の気象機関が計算した進路の数値シミュレーション結果
台風の発生は半月ぶり 今月1つめ
平年の台風発生数
台風の発生は7月21日に発生した台風4号以来でおよそ半月ぶりです。今月に入ってから1つめの台風発生です。台風発生数の平年値を見ると、8月の台風発生数の平年値は5.7個で、一年の中でも最も台風の発生が多くなる時期です。今年も日本の南で複数の台風が発生する可能性があります。秋にかけての本格的な台風シーズンとなりますので、台風対策・大雨対策等を整えておくようにしてください。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。台風5号の名前「マリア(Maria)」は米国が提案した名称で、マリアナ諸島のチャモロ語の女性の名前からとられています。