体調不良者100人超「体温38.4℃まで」轟の滝で川遊びした中学生が語る”異変”

天草市の轟の滝周辺で川遊びをした人が、体調不良を訴えている問題。
現場から中継で永島由菜キャスターが伝えます。
(永島由菜キャスター)
天草市にあります轟の滝です。
夏の時期には、滝の上から飛び込んで遊ぶなど、多くの人で賑わうスポットとして知られています。
滝は、天草市の西側に位置します。近くには下田温泉街があり、ホテルや旅館が集まっています。
8月13日、この周辺で川遊びをしていた高校生7人全員が嘔吐や下痢などの症状を訴え医療機関を受診しました。
県によりますと、医療機関からの報告ではこの10日間ほどで同様の症状を訴える人が109人に上っているということです。
また、本人や保護者など医療機関以外からも、41人から保健所に体調不良を訴える連絡が寄せられました。いずれも軽症とみられます。このうち1人が一時、入院しましたが、現在は退院したということです。なお、この41人が医療機関からの報告数と重複してるかどうかはわからないということです。
地元の人に聞くと水は普段と変わらない色だということ。ゴム手袋をしてペットボトルに水を入れてみると透明で透き通っています。
【VTR】
8月13日に「轟の滝」を訪れたという地元の中学3年の男子生徒です。その日の夜に体調に異変が表れました。
■8月14日に訪れ体調不良になった地元の中学3年生
「先にお腹が痛くなって、下痢と嘔吐と次の日に発熱。38.4℃ぐらいまで上がりました。ちょっときつかったですね」
当時の様子について男子生徒は。
■地元の中学3年生
「水の量が少なくてぬるいような感じでした。においとかは特になかったです。7月(に訪れた)の時は水量も多くて、冷たかったですね。(滝は)3、4本流れてました。8月の時は1本だけでしたね。よく行ってた川なので、早く原因とか分かってほしいです」
近くにある旅館では、すでに10件ほどキャンセルが出ているということです。
■天草下田温泉夢ほたる・木下雅貴支配人
「人数にすれば20人~30人程度のキャンセルが相次いでいる。理由は分からないが風評被害があるのかなと思っている」
天草市の馬場昭治市長も23日、現場を視察。滝周辺の水の量などを確認していました。
■天草市・馬場昭治市長
「雨がずっと降っていない。水量は減っているのかなと思う」
市にはふるさと納税の返礼品への影響についても問い合わせが寄せられているといいます。
■天草市・馬場昭治市長
「風評被害とか問い合わせもあっているのでそこへの対策を含めしっかりしないといけないという思いで立ち寄った。ふるさと納税の方から『米を買って良いのか』という問い合わせもあっていて、そういうのも全く影響はないので安心して今まで通り天草のものを購入していただければ、ふるさと納税もやっていただければ」
【中継】
県は水質を検査していて、結果は来週、明らかになる見通しです。
天草市水道局によりますと、水道水の水源はこの場所の上流にある別の川にあり、周辺の世帯への影響はないということです。
地元の人に話を聞くと、
■水が例年に比べて少ない
■滝を見るとひとつの場所から水が出ているが、去年までは3つの場所から水が出ていた
■水面を見ても水が少ない という声が聞かれました。
熊本地方気象台によりますと、天草市本渡では7月16日から1か月間以上ほとんど雨が降っていないということなんです。天草で長年親しまれてきたこの場所で何があったのか、原因究明が急がれます。

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