斎藤兵庫県知事 カニ、カキ、靴など贈答品受領の新証言…アンケートで指摘 パワハラ・おねだり体質疑惑 百条委で初の証人尋問実施

兵庫県の斎藤元彦知事の「パワハラ・おねだり体質疑惑」が文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は23日、斎藤氏の「パワハラ」に関する県職員への証人尋問を初めて実施する。経緯を知る立場などにある職員6人が証言を行う。職員が不利益を被らないよう非公開で実施し、終了後に委員長らが内容の一部を説明する。
全職員を対象に実施した知事疑惑に関するアンケートの中間結果も同日中に公表する。百条委は、告発文書に記載された疑惑7項目の尋問を終えた後、年内に報告書をまとめる方針だ。
30日には斎藤氏と、部長級以上の2人を公開で尋問する。斎藤氏はこれまで一連の疑惑を否定。パワハラについては「厳しく指導することはあったが、業務上必要な範囲内だ」と説明している。
アンケートでは、斎藤氏が特産のカニやカキなど贈答品を受け取っていたことを指摘する新証言が相次いでいる。
関係者によると中間結果(回答者4568人分)では、斎藤氏の贈答品受領を見聞きしたとする人の割合が20・7%(946人)に上った。自由記述欄で指摘された受領品目はさまざまで「出張先で知事や職員にカニのお土産を用意され、随行職員が固辞するとその職員の分も持って帰ったと聞いた」との回答が複数あった。
斎藤氏が県北部の但馬地域に出張時、県の旅費規定を超える宿泊費用のかかる施設への宿泊を希望し、実際に宿泊したとの記述もあった。このほか、斎藤氏がもらった大量の野菜やカキを自宅に運ばせたとの情報や、新開発された靴を見て「その靴、ほしいです」と発言したとの記載も確認された。
おねだり体質疑惑をめぐり、斎藤氏はこれまで上郡町の特産ワインの受領を認めているものの、地元産品をPRする趣旨の社交辞令として、要求の意図を否定している。

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