大阪・堺の市立小学校で発達障害のある女子生徒がいじめを受け不登校になったとして堺市と同級生側を提訴していた問題で、同級生側と和解が成立しました。
一方、堺市は引き続き争う姿勢を示しているということです。
訴状などによりますと、堺市に住む10代の女子生徒が市立小学校に通っていた2019年ごろ、同級生2人から仲間外れにされたり、靴に小石や枝を詰め込まれたりするいじめを受けて不登校になり、転校を余儀なくされたといいます。
女子生徒側は学校にトラブルを報告した後も十分な調査や発達障害を考慮したいじめ防止対策がとられなかったとして、おととし、堺市と同級生側に損害賠償を求め提訴していました。
7月、同級生側とは和解が成立した一方、堺市側は引き続き争う姿勢を示したということです。
これを受けて女子生徒と母親は28日、記者会見を開き、堺市に当時の不適切な対応を認めるよう、改めて訴えました。
また、現在在籍している堺市立中学校でいじめ被害が再発しているといい、校長に相談したところ「いじめられる側に原因がある」と発言されたということです。
母親は「学校や教育委員会のいじめに対する認識の甘さに辛い思いが続いている」と訴えました。
提訴について堺市は「事実と異なる点があり、係争中」としていて、中学校でのいじめについては「いじめとして対応していて調査を進めている」としています。