自民党は30日、派閥裏金事件を受けて47都道府県で開いた「政治刷新車座対話」で出た参加者の意見をまとめ、公表した。地方議員や党員らから「処分が甘過ぎる。総裁を含め執行部を総入れ替えするくらいの刷新感を出してほしい」「次の選挙は大変厳しい」などの発言が並んだ。結果は文書5枚に記され、記者会見は開かれなかった。
裏金事件に関し「(政治資金収支報告書の)会計責任者を(議員の)名前にすることが責任の所在を明らかにすることではないか」「処分(対象)を(不記載額)500万円で区切ったことは理解に苦しむ」との声があった。
衆院選の小選挙区比例代表並立制について「比例復活は国会議員の保険制度。廃止すべきだ」との意見があったほか、「(議員)定年制の導入が必要だ」「もっと地方の声を聞く機会を設けてほしい」との指摘もあった。
車座対話は今年3月下旬から8月下旬にかけて計63回開催。岸田文雄首相(党総裁)や茂木敏充幹事長ら党幹部が党員ら1000人以上の声に耳を傾けた。
[時事通信社]