2日午前9時30分頃、広島市中区中島町の診療所「中島土谷クリニック」(6階建て)の職員から「薬剤を混ぜ、塩素のようなものが発生した」と119番があった。患者と職員の計9人がのどの痛みなどを訴えて別の病院に入院。全員命に別条はないという。広島県警が詳しい原因を調べている。
診療所を運営する医療法人あかね会(広島市)によると、診療所4階で臨床工学技士が人工透析装置を消毒するための次亜塩素酸ナトリウムと酢酸を補充していた際、何らかの原因で誤って混ざり、塩素ガスが発生したとみられる。
診療所からは一時、患者や職員計140人が避難。人工透析を受けられなくなった患者19人も別の病院で治療を受け、経過観察などで入院したという。
あかね会の土谷治子理事長は記者会見を開き、「患者や職員に体調を崩した方を出してしまい大変申し訳ない。再発防止に努めていきたい」と謝罪した。