「皇室献上」装い農家から桃など詐取した男に有罪判決、裁判長「何らの権限も有さず計画的で悪質」

皇室への献上を装って福島市や茨城県の農家から桃などをだまし取ったとして、詐欺罪などに問われた東京都練馬区、農業園芸コンサルタントの男(76)に対し、福島地裁(島田環裁判長)は5日、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役3年)の判決を言い渡した。
判決によると、男は2022年6~8月頃、福島市の男性農家に宮内庁のものと装った「献上依頼書」を示し、桃4箱(時価計1万6500円相当)をだまし取った。同様の手口で茨城県の農家2軒からシイタケ約2キロ(時価6000円相当)やトマト2箱など(時価計1万2096円相当)を詐取するなどした。
男は公判で、献上品の推薦権限があったと主張したが、島田裁判長は「何らの権限も有していなかった」と退けた。その上で「周到に準備された計画的で悪質な犯行。不合理な弁解に終始し、反省の態度は見て取れない」と指摘した。

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