関東大震災の5日後に千葉県福田村(現在の野田市)で香川県の行商人ら9人が虐殺された「福田村事件」から101年となった6日、継承活動に取り組む市民団体が、同市三ツ堀の寺院で追悼行事を開いた。事件の概要を知らせる新たな慰霊碑を披露。「過ちを繰り返さぬよう真実を伝え続けます」と刻んだ。
震災直後、被災地で「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのうわさが流れ、自警団や警察、軍隊などが多くの朝鮮人や中国人を殺傷した。福田村事件は1923年9月6日に発生。薬を売るため訪れた一行15人のうち、幼児や妊婦を含む9人の命を、村の自警団員らが奪った。一行の方言を十分に理解できなかったことなどが一因とされる。