野田聖子氏にはガッカリ…自民党総裁選出馬を断念→“政敵の息子”進次郎氏を支援と報道

《同じ女性の高市さんをライバル視したのか》《総裁選後を見据えた猟官運動か》
12日告示の自民党総裁選(27日投開票)を巡り、立候補を断念する方針を固めたと報じられた野田聖子元総務相(64)に対し、SNS上でこんな皮肉交じりの声が出ている。
野田氏は衆院当選10回。1998年7月に発足した小渕内閣で、閣僚として史上最年少の37歳10か月で郵政大臣に就任。2000年に自民党政調副会長、自民党筆頭副幹事長に就くなど、早くから「将来の女性総理に最も近い人物」と言われてきた。
前回(2021年)の総裁選に出馬したものの最下位に終わり、捲土重来を期すために今回も意欲マンマンだったものの、国会議員20人の推薦人を確保する見通しが立たなかったとみられる。
野田氏は総裁選出馬を断念する前の8日付の自身のブログで、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件に触れつつ、「うそのない政治」と題してこう投稿していた。
「今回の不記載問題をしっかりと解決し、今後起こさないという決意のため、一番に掲げます。そのため、政治倫理審査会の対象になっているすべての議員に出席を約束する署名を求めます。署名に応じない議員には公認を出しません。さらに、署名をし、政治倫理審査会でしっかりと弁明をするとした議員であっても、衆議院の比例重複は原則認めません」
「自分の力で、自分の声で、自分の支持を、しっかりと自分の選挙区で勝ち得て初めて信頼される政治が取り戻せると、私自身過去の経緯から信じています」
政倫審への出席が求められているすべての裏金議員に「出席確約の署名」を求め、応じない議員は非公認。さらに署名、弁明した議員であっても比例重複は原則認めない――。
■小泉氏の父・純一郎元首相が推し進めた郵政民営化法案に反対して離党勧告
裏金事件の真相解明に後ろ向きの総裁選候補ばかりの中、踏み込んだ野田氏の姿勢を評価し、期待する声も少なくなかったのだが、一転してなぜ突き放すような意見が出ているのかといえば、出馬を取りやめた野田氏が今後、小泉進次郎元環境相(43)を支援する方向などと報じられたためだ。
野田氏は小泉氏の父・純一郎元首相が推し進めた郵政民営化法案に反対。2005年9月の総選挙では「造反組」とみなされて自民党公認を得られず、「刺客」として送り込まれた佐藤ゆかり元環境副大臣(63)と激しい選挙戦を展開。まさに「自分の力で、自分の声で、自分の支持を」集めて勝ったものの、その後、党紀委員会から離党勧告され、離党を余儀なくされた。
一連の方針を主導したのは時の小泉元首相だったとされており、自身を窮地に追い込んだ“政敵”の息子を総裁選で支援することに対し、ネット上では複雑な声が上がっているようだ。
《ここで進次郎氏の支援はないだろう。がっかりだよ野田さん》
《こういう所で一本筋が通った政治家がほしい。勝ち馬かもしれないが、小泉さんだけは支援しないとか》
それにしても、「うそのない政治」を掲げる議員がたった20人の推薦人すら集められないとは。この現実が自民党という政党の実体を良く表しているのではないか。
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