兵庫県議会が19日午前、開会した。斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題で、同日午後に全議員86人が斎藤知事への不信任決議案を共同提案する。即日採決され、可決される見通し。可決後は、斎藤知事が県議会解散や出直し選挙に踏み切るかが焦点となる。
県議会では第2会派・維新の会(21人)が今月9日、斎藤知事に辞職を要求。最大会派・自民党(37人)など残る4会派と無所属の4人も12日、辞職を申し入れた。しかし、斎藤知事は応じなかったため、全議員が不信任案を共同提案することでまとまった。
不信任案の可決後、斎藤知事は10日以内に議会を解散しなければ失職し、50日以内に知事選が行われる。一方、議会を解散した場合は40日以内に県議選が行われ、改選後の県議会で再び不信任案が可決されれば、知事は即日失職する。
総務省によると、都道府県議会で知事への不信任案が可決されたのは過去に4件あるが、知事が議会の解散に踏み切った例はない。今回、斎藤知事が解散を選択すれば、都道府県議会で初となる。
斎藤知事は議会開会前、県庁で記者団に「今の状況になっていることは、(自身に)大きな責任があると思っている。県民に改めておわびを申し上げたい」と頭を下げた。不信任案可決後の対応については、「私にとっても県政にとっても、大事な判断になる。(意思表示の)タイミングも含めてしっかり熟慮していく」と述べた。