北海道の知床半島沖で観光船が沈没し26人が死亡・行方不明になった事故で、10日、釧路簡易裁判所は起訴されている桂田精一被告の保釈請求を認めました。
知床遊覧船の社長 桂田精一被告61歳は、おととし、運航管理者の義務を怠って船を知床半島沖で沈没させ、乗客乗員を死亡させた業務上過失致死の罪で9日起訴されました。
桂田被告の弁護側は9日釧路地裁に保釈請求を行っていましたが、10日その請求が認められました。
保釈保証金の支払いのあと、桂田被告は保釈されることになります。一方、釧路地検は保釈の決定に不服を申し立てる準抗告をしています。
事故からおよそ2年半を経た桂田被告の起訴に、元妻と当時7歳の息子が行方不明となっている北海道帯広市の男性は…
死者・行方不明者26人を出した北海道の知床観光船沈没事故で、運航会社の社長が起訴されたことを受け乗客の家族が胸の内を明かしました。
元妻と息子が行方不明 帯広市在住の男性 「逮捕・起訴となり、やっとスタートライン。第一歩というか」
桂田被告は、9日弁護士を通じてコメントを出しました。
桂田被告(弁護士を通じてコメント) 「法人代表者としてこれからも謝罪と償いを続けていく所存です」
このコメントに憤りを感じたと言います。
元妻と息子が行方不明 帯広市在住の男性 「ちゃんとした謝罪は受けていないし、償いもしてもらっていない。よくそのようなことが言えるなと思う。自分のやった過ちを、やったことを認めて、しっかり責任を取ってもらいたい」