東京・新橋のガールズバーで18歳の女性従業員が刺され、殺害された事件。逮捕された49歳の男との間に何があったのか。女性の父親は「まっすぐに生きていても、こんな人生が待っている」と、苦しい胸の内を語りました。
27日の事件発生直後に撮影された写真には、“全身黒ずくめ”の男が警察官に取り押さえられている姿が写っていました。
男は、群馬県渋川市の職業不詳、千明博行容疑者（49）。「刃物は自分で持ってきた。刺したのは自分だ」と話し、容疑を認めているということです。
死亡したのは、都内有数の繁華街、新橋にあるガールズバーの従業員、谷沢優奈さん（18）。
警視庁によると、千明容疑者は27日の早朝、谷沢さんの首を刺すなどして殺害した疑いなどがもたれています。
当時、現場付近にいた人は次のように話しました。
現場付近にいた人
「（ガールズバーの）代表に制圧されて、暴れてはいなかったです。やっちゃった、みたいな感じでしたね」
現場付近にいた人
「（谷沢さんは）担架に乗せられて、心臓マッサージしながら急いで救急車に乗せられて」
その後、谷沢さんは搬送先の病院で死亡が確認されました。
28日、谷沢さんの父親は、私たちの取材に…
谷沢さんの父親
「まっすぐな子でしたよ。まっすぐ生きても、こんな人生が待っているのよ」
谷沢さんは、都立の定時制高校に通っていたといいます。
警視庁は27日から、群馬県にある千明容疑者の自宅を捜索。谷沢さんには、首などに10数か所もの傷があり、千明容疑者は強い殺意を持っていたとみられています。
年齢差は30歳以上。2人が知り合ったきっかけについて、千明容疑者は「マッチングアプリで知り合い、店に行くようになった」と話していて、今年6月、マッチングアプリで知り合いガールズバーに通うようになりました。
しかし10月に入り、谷沢さんから警視庁に「マッチングアプリで知り合った男からお金を盗まれた」と相談があったといいます。
このトラブル相手のあだ名と、千明容疑者が店で名乗っていたあだ名が一致していることから、警視庁は2人の間に何らかの金銭トラブルがあった可能性も、慎重に調べています。
事件当日は、6時間ほどガールズバーに滞在し、接客を受けていたという千明容疑者。警視庁は、事件の経緯や動機を調べています。