30日午前1時ごろ、東京都三鷹市大沢の2階建て住宅に複数人が押し入り、住人の70代男性の首を手で押さえつけるなどの暴行を加えた。男性が大声を上げると、何も奪わずに逃走したという。警視庁三鷹署は強盗未遂事件として、首都圏で相次ぐ一連の強盗事件との関連についても調べる。
同署によると、若い男とみられる2~3人が1階の雨戸をこじ開け、窓ガラスを割って侵入。当時住宅では1階で男性と60代の妻が、2階で家族の女性が寝ていた。侵入者らは無言で男性らを襲撃していたほか、室内を物色した形跡もなかったという。
男性一家にけがはなく、2階にいた女性や逃げた妻が「家に誰かが侵入している。助けて」「夫が首を絞められている」と110番通報した。
現場は調布飛行場や国立天文台近くの住宅街。
三鷹市内では、工事業者をかたったり、「遺産相続の相談」「ごみの回収漏れがあった」などと称したりして訪問する男や、1軒1軒の写真を撮りながら歩く不審者がいたなどの情報が寄せられたとして、署や三鷹市が注意を呼びかけていた。
現場近くに住む80代女性は、「1カ月ほど前にアパートを修理しているという若い男性が『工事のついでに家を見たい』と声をかけてきた。周辺で工事をしているところはなかったので不審に思った」と話している。