原子力規制委員会は福井県の敦賀原発2号機について、再稼働の前提となる審査に不合格とすることを決定しました。事業者の日本原子力発電は、「大変残念」とコメントしています。
2011年5月から停止している敦賀原発2号機をめぐっては、事業者の日本原電が2015年に再稼働へ向けた審査を申請しましたが、資料の不備や書き換えにより2回、審査の中断がありました。
こうした異例の審査を経て今年7月、原子力規制委員会の審査チームが原子炉の真下に活断層がある可能性を否定できないとして、原発の規制基準に適合しないと結論づけていました。
規制委員会はきょう、一般公募の意見も踏まえ議論を行い、審査チームがとりまとめた「審査書」を正式に決定し、審査に不合格としました。規制委員会が東日本大震災後に発足して以降、初めての判断となります。
日本原電はこれまでに、廃炉は検討せず、改めて審査を申請する考えを示していますが、今回の決定を「大変残念」としたうえで、再審査に必要な追加調査について「社外の専門家の意見も踏まえながら具体化していく」とコメントしています。